ハミルトン(HAMILTON)について


1892年にアメリカのペンシルバニア州ランカスターに「ハミルトン・ウォッチ・カンパニー」を設立。1893年に,アメリカの鉄道産業の多発する事故に対処するべく鉄道時計の開発依頼がきて,ハミルトン社設立直後に開発された懐中時計,「レイルウェイ・スペシャル」が鉄道を支える正確な時計として全米にて採用。高い評価を受けた。

技術だけでなくデザインの面でも時計界に革新をもたらした。戦前は優美なアールデコ調のデザインが脚光を浴び,2度にわたる大戦では,兵士の勲章としてアメリカ軍に採用され,その時計作りの幅はミリタリーからファッションへ,無限に広がることとなった。現代ではそのあらゆる要素を継承,また融合させた時計を世に送り出している。

その時計にハリウッドも魅了され,様々な映画にその姿を認めることができる。まさにアメリカのスピリット&ロマンの体現。それこそがハミルトンなのである。

現在はスウォッチグループに属し,スイス・ETA社のムーブメントを搭載して信頼性を確保しつつ,リーズナブルな価格と個性的なラインナップを実現している。

1942年,アメリカ政府の発令により,全米の時計メーカーは軍用時計の開発に力を注ぐようになる。その中で生まれたが「カーキ」シリーズの原型となる「ハックウォッチ」。「ハック」はリューズを引くことで秒針を止める機構。この時計が正式採用され,ハミルトンは衝撃に強く,風雨に耐える堅牢な時計メーカーとして脚光を浴びた。そのハックウォッチは戦後,「カーキ」と名前を変えハミルトンの定番となった。その実用性を重視したコンセプトは脈々と受け継がれ、現在も様々なモデルが発表されている。

カーキ・フィールドはカーキの原型であるミリタリー・ウオッチの直系と言えるモデル。オリジナルの味わいを出来るだけ再現するため,過度な装飾はいっさい施していない。視認性に優れた文字板,リューズを引くと秒針が停止するハック機構,光の反射を抑えるサンドフィニッシュ・ケース,軽量なボディ,そして大型のリューズ採用など,究極のフィールドで必要とされたベーシックなノウハウを投入している。

カーキは,ヒンズー語で「土」を意味する。19世紀にイギリス軍中尉が気候に適した身軽な軍服を作って暑さをしのぎ、この軍服を「カーキ」と呼んだ。以来、機能的・実用的なモノを指して「カーキ」と呼ばれるようになった。一方,ヘミングウェイがキューバで,ルーズベルトがケニアでカーキカラーのスタイルで滞在していたのをきっかけにカーキは冒険のシンボルカラーとしてイメージされるようになった。


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